Prev Med. 2023 Sep;174:107646. PMID: 37499919
【論文のPECO】
P：成人男性 2型糖尿病（T2DM）と診断されていない 18-40 歳を対象に
E：勃起不全（ED）がある
C：勃起不全（ED）がないを比較すると
O：2年後の糖尿病発生率はどのくらいか？
【結果】
RR：2.57（2.28-2.90）P<0.0001
調整RR：1.34（1.16-1.55）P<0.0001
約73.7%が1年以内に糖尿病と診断されていた
【背景】
T2DM の患者は、勃起不全になることが知られています。特に罹患歴が長いと ED のリスクは高くなると言われている。
しかし、T2DM と診断されていない男性が ED を発生した場合、結果的に糖尿病になりやすいのだろうか？つまり、ED が未診断の糖尿病のマーカーとなりうるのかどうか、といった臨床疑問に基づいた研究である。
【コメント】
T2DM と診断されていない男性が、ED を感じた場合罹患の予測として糖尿病発生を念頭に置いた対応を行っても良いかもしれません。 今回の解析には、若い世代も含まれているため、もしかしたら若い世代で ED が発生した場合、T2DM を念頭に置いたアプローチによって、将来的なリスクイベントを減らせることが出来る可能性があるのではないだろうか。ただ、T2DM と ED の関連性がテストステロンなどのホルモンや薬物の影響、心理的な問題など様々なリスク要因が考えられ、一概には言い切れないところがある。
