お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

DPP4阻害薬は、認知症リスクを下げることが出来ますか? PMID:32121372

Chen KC,et al.J Clin Med. 2020 Feb 29;9(3):660.PMID:32121372
P:T2DM N=11612
E:DPP4iあり
C:DPP4iなし
O:認知症発症
【結果】
HR:0.798(0.681-0.883)P<0.001
アルツハイマー型HR:0.891(0.712-1.265)
血管性:0.575(0.404-0.681)
その他認知症:0.684(0.749)
1年未満:シタグリプチンとサクサグリプチンのみ有意差あり
【コメント】
1年未満も1年以上も、脳血管性認知症の場合は有意差が付いている。
DPP4iの継続が、血糖値正常化などによる心血管リスクを低下させる延長線上の効果で、脳血管性認知症のリスクが低下している可能性はあるのだろうか?