お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

プラスグレルは脳卒中などの発生率を減らしますか? PMID:32208397 (PRASTRO-Ⅱ)

PRASTRO-Ⅱ
Kitagawa K,et al.Cerebrovasc Dis. 2020;49(2):152-159. PMID:32208397

【論文のPECO】
P:非心原性脳塞栓症 75歳以上または、50㎏未満
E:プラスグレル 3.75㎎(N=216) 2.5㎎(N=215)
C:クロピドグレル 75㎎(N=223)
O:(脳卒中心筋梗塞、CVD死)複合アウトカム
盲検化→している
ランダム化→している
1次アウトカム→明確 (ただし複合アウトカム)
真/代用→真
ITT→全員解析しているが、「FAS」の記載あり

→飲まなかった人などは除外していると判断
【結果】
3.75㎎ vs クロ75㎎→HR:1.13(0.44-2.93)
2.5㎎ vs クロ75㎎→HR:0.51(0.15-1.69)
【コメント】
対象者を75歳以上に拡大し、体重を50㎏未満に限定しても統計学的有意差は示されなかった。
ポジティブな見方をするならば、リスクを増やさなかった。クロピドグレルと同等と見ることが出来るが、 プラスグレル3.75㎎群はリスク増加傾向になる。
非心原性脳塞栓症の適応を目指すならば2.5㎎が傾向的に向いている可能性があるのではないだろうか。