Circulation. 2019 Aug 27;140(9):739-750. PMID: 31291786
【論文のPECO】
P:T2DM+CKD
E:カナグリフロジン
C:プラセボ
O:心血管リスク(心血管死、致命的でない心筋梗塞、または致命的でない脳卒中)
【結果】
HR:0.80(0.67-0.95)P=0.01
心血管死亡率 HR:0.78(0.61-1.00)
致死的でない心筋梗塞 HR:0.81(0.59-1.10)
致死的でない脳卒中 HR:0.80(0.56-1.15)
1次予防(入院時に心血管既往歴無し) HR:0.68(0.49-0.94)
2次予防(入院時に心血管既往歴あり) HR:0.85(0.69-1.06)
【コメント】
CREDENCE 試験(PMID:30990260)のサブ解析
2型糖尿病で慢性腎臓病がある集団で、1次予防・2次予防ともに腎障害リスクを減らす可能性が示された。過去に心血管疾患歴の無い集団に対しても将来的な心血管イベントを減らす事が出来るのことは、カナグリフロジン独自の効果なのか?それとも「SGLT-2i」クラスタのものか、判断をするためには、他の試験結果を追っていく必要があるだろう。
しかしながら、2型糖尿病で慢性腎臓病を持って、過去に心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞)を起こしていない患者がどのくらいいるのか、外的妥当性(リアルワールド)に当てはめるのは難しそうである。