N Engl J Med. 2020 May 21;382(21):1994-2004.PMID: 32222135(VOYAGER PAD試験)
【論文のPECO】
P:下肢血行再建術を受けた末梢動脈疾患 N=6564
E:リバーロキサバン(2.5㎎)+アスピリン
O:複合(急性下肢虚血、血管の原因による主要な切断、心筋梗塞、虚血性脳卒中、または心血管の原因による死亡)
【結果】
HR:0.85(0.76-0.96) P=0.009
急性下肢虚血 0.67(0.55-0.82)
血管の原因による主要な切断 0.89(0.68-1.16)
心筋梗塞 0.88(0.70-1.12)
虚血性脳卒中 0.87(0.63-1.19)
心血管死亡 1.14(0.93-1.40)
【出血リスク】 HR:1.43(0.97-2.10)P=0.07
【コメント】
下肢の血行再建術を受けた人は、リバーロキサバンとアスピリンを併用することで、血栓に関連したイベント発生率を約15%減らす可能性が示された。
出血リスクは、1.43倍と高めではあるが統計学的な有意差は得られなかった。
複合アウトカムの内訳では、「急性下肢虚血」が主要アウトカムを牽引して、それ以外は有意差無しである。また、心血管死亡率については増加傾向であったが、統計学的な差は無し。