お薬のこと

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セマグルチド皮下注は継続した方が体重変化が生じやすいか? PMID: 33755728

STEP4study
Rubino D,et al.AMA. 2021 Apr 13;325(14):1414-1425.PMID: 33755728

P:セマグルチド皮下注を20週投与したBMI30以上 平均体重107.2 kg N=803
E:セマグルチド皮下注継続 N=535
C:プラセボに切り替え N=268
O:体重変化
【結果】
20-68週平均体重変化 -7.9% vs +6.9% 差-14.8(-16.0 to -13.5)P<0.001
胴囲、収縮血圧、身体機能スコアが改善した(P<0.001)
胃腸障害:49.1% vs 26.1%
【コメント】
セマグルチド皮下注を維持した方が継続的な体重減少がみられた。

また脂質異常症(高コレステロール血症)、高血圧を持っている人が多かった。

使用を続けると体重が下がりすぎる危険性と、胃腸障害の頻度が高い点はフォローアップ時に注意喚起が必要。 

将来的な心血管リスクが高く、BMI30以上・平均体重102㎏の日本人がどの位いるのか? 今後の解析で日本人に近い体形に対するデータを待つ必要がある。

また日本人の体形への継続投与に対する安全性が気になるところである。