お薬のこと

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ダプロデュスタットはロスバスタチンやピオグリダゾンと併用しても大丈夫ですか? PMID:29545948

PMID:29545948
Pharmacol Res Perspect. 2018 Mar 9;6(2):e00327.
CYP2C8で代謝されるダプロデュスタット相互作用
P:健康な被験者(第3相試験)
E:①ピオグリダゾン+ロスバスタチン+ダプロデュスタット(100mg):CYP2C8かOATP1B1の基質
E:②トリメトプリム+ダプロデュスタット:CYP2C8の阻害剤
C:①ピオグリダゾン+ロスバスタチンのみ②トリメトプリムのみ
O:血中濃度変化(AUC、Cmax)
【結果】
<ロスバスタチン>
AUC:1.03(90%CI:0.91-1.17)
Cmax:0.94(0.83-1.07)
<ピオグリダゾン>
AUC:0.98(0.91-1.04)
Cmax:1.13(1.01-1.25)
<ダプロデュスタット>
代謝物もほぼ有意差なし
<トリメトプリム>
ダプロデュスタットの血中濃度
AUC:1.48(1.39-1.59)
Cmax:1.28(1.09-1.51)

【コメント】
ピオグリダゾンとロスバスタチンは併用しても血中濃度への影響は統計学的な有意差なし。
トリメトプリムとの併用でダプロデュスタットの血中濃度は上がるので併用注意となる。