お薬のこと

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急性疼痛にはアセトアミノフェン単独の方が痛みが取れますか? PMID: 31378383

急性筋骨格損傷に対する経口アセトアミノフェンと併用経口鎮痛薬

Ann Emerg Med. 2019 Aug 1.
PMID: 31378383
3次病院の救急部門にて、急性骨格損傷における48時間以内の急性疼痛に関する緩和

P:18-65歳、急性の軽度筋骨格損傷におけるスコアが3/10以上の48時間以内の急性疼痛
E:アセトアミノフェン1000㎎
C:アセトアミノフェンイブプロフェン400㎎ or コデイン60㎎ 
O:痛みの強さ(なんのスコア?)最小の痛みスコア差を1.3とした。
二重盲検、無作為化、並行群間試験

<60分での痛みのスコア>
アセトアミノフェン;-1.6(-2.2 to -1.1) n=59
併用群:-2.0(-2.5 to -1) n=59
差:-0.4(-1.1 to 0.29)P=0.26

<120分での痛みスコア>
アセトアミノフェン:-2.4(-3.2 to -1.6) n=30
併用群:-2.9(-3.7 to -2.2) n=35
差:-0.5(-1.6 to 0.5) P=0.32

【感想】
60分という急性の痛みに対して、結果を差で見ると、併用群はアセトアミノフェン単独に比べて痛みの緩和効果を上回ることは無かった。
下手に併用をするより、アセトアミノフェン1g単独投与で様子を見てもいいかもしれない。