お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

DPP4-阻害薬とSGLT-2阻害薬と心不全

ここ最近で糖尿病薬と心不全の関連が自分の中で熱い

気になった&検索出来たものをまとめてみた。

 

<DPP4-阻害薬と心不全

アログリプチンは心不全リスクを増やさなかった(PMID:25765696 )

シタグリプチンはプラセボと比べて有意に心不全を増やさなかった(PMID: 26052984 )

シタグリプチンは心不全リスクに関与しているかも(PMID: 25499347)

シタグリプチンは心不全死のイベントに差は無かった(PMID: 27437883 )

シタグリプチンの使用は心不全入院に関連していた(PMID: 24998080)

ビルダグリプチンはLVEFに影響は与えなかったが、更なる追跡が必要(PMID: 29032139 )

リナグリプチンは心不全による入院を有意に増やさなかった(PMID:29301579)

ビルダグリプチンは左心室容積の増加をもたらしましたが、臨床的意義はこの時点では不明(PMID: 29032139)

サキサグリプチンは心不全による入院を増やした(PMID:23992601)

 

<SGLT-2阻害と心不全

エンパグリフロジンは心不全入院を減らした(EMP^REG OUTCOME )(PMID:26378978)

イプラグロフロジンの使用で心不全入院を減らした(PMID: 29479047)

カナグリフロジンは心不全症状の改善につながった(日本の研究)(PMID:31167663)

ダパグリフロジンは心血管疾患は減らさなかったが、心不全入院を有意に減らした(DECLERE-TIMI58)(PMID: 30415602)

ダパグリフロジンは糖尿病の罹患有無を問わず、慢性心不全転帰を改善させた(DAPA-HF)(PMID: 30895697)

 

DPP4-阻害薬の「心不全リスクを増やさなかった」と「心不全による入院を増やさなかった」は別物な気がしてきました。今後も報告を追って見ていく必要がありそうです。

 

SGLT-2阻害は、心不全だけでなく、軽度CKDなど合併症例での効果期待が持たれそうなきがします。また衝撃的に感じたのはDAPA-HFで糖尿病罹患に関わらず結果が出た事。 

 

あの、

ググったら青島先生の所覗いてしまいました…。 お、オマージュして簡潔に

https://note.mu/syuichiao/n/n8fd7db0f5e74