お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

20190923薬ゼミ講習会 行ってきたよ①

2019年9月23日 薬ゼミ生涯学習  人の心を動かすコミュニケーション技法

 

コミュニケーション医療を提供する上で、患者の顧客満足度をあげるのを意識してみよう。
コミュニケーションにおいて、患者が望んでいる事と医療を提供する側のギャップがあると、ズレが生じたまま進んでしまう。
患者が何を望んでいるのか察するではなく、言葉にして確認すること。
また、「問診」と「医療面接」は異なるようでした。


医療面接法とは,従来「病歴聴取」,「問診」と呼ばれていた。主として情報収集を目的とした臨床技法に加えて、
「患者とのコミュニケーション」、「患者の思いを受け止めて対応する術」を含めた技法である
引用:日本内科学会雑誌 第103巻 第 3 号・平成26年 3 月10日 基本的臨床能力としての医療面接法再考 伴 信太郎

医師が患者と話をする行為は,単に病歴を聴取して診断をつけるだけでなく,患者自らの病への解釈や今後受ける医療に対する希望といったナラティブを明らかにし,
医師と患者のラポールを形成するために重要と考えられるようになった.
このようにして現在では,「問診」は「医療面接(medical interview)」と名を変え,診断を付けるための医学的側面としての病歴聴取にとどまらず,
患者のナラティブを引き出し,好ましい医師患者関係を構築することにより治療への動機付けをも目指したものとなっている.
引用:Clin Eval 40(2)2013 医療面接の基本と客観的臨床能力試験(OSCE)南郷 栄秀

ナラティブ=物語

※上の引用2つは今回の勉強会で使用されておらず、私が検索して引用したものです。


【思ったこと】
患者の思う事を抽出出来たとして、それを全て叶えていたら、
医療費の破綻が進むだけではないか?ロールプレイを通して薬剤師が聴きたいことだけを聴くのは楽だが、患者としては満足度が低い。
お互いに歩み寄るのが大切なのかもしれません。

【質問方法】
質問は、聴きたいことを聴く(=閉じた質問) ばかりではなく、開かれた質問から少しずつ狭めていくとよいらしい。

<開かれた質問>
①自由質問法
②重点的質問法:話のジャンルを絞って、その内容については自由に話せる質問法
③中立的質問法:考えや意見を入れずに、話を促す質問法

<閉じられた質問>
①直接質問法:「はい、いいえ」で答えられる質問法
②多項目質問法:選択肢の中から選んでもらう質問法

 

☆ネガティブな情報を伝えるときは、患者の不安に考慮して情報の範囲や伝え方の工夫をしよう。
薬剤師や医療関係者なら「横紋筋融解症」があるので注意して~と言われてもわかるが、
知らない単語を耳にした人間は「オウモンキンユウカイショウ」?? 
と漢字がまず頭に浮かばず、意味が分からない。そして「注意して」だけが頭に残り、怖い副作用があるんだ!!と怖くなってしまうとのこと。

なるべく平易な言葉、単語に変換してお伝えするように工夫しよう。