お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

最上の明医~ザ・キング・オブ・ニート~を読んで

最上の明医ザ・キング・オブ・ニート~を読んで

根拠があるのか? どういった病態、疾患なのか?気になった部分を調べてみた

 

~第7巻 第54話より~

糖尿病の治療中は、痛み止めとの併用に注意が必要。
相互作用:SU剤とNSAIDアスピリン→血糖降下作用あり。
OTC販売時も注意が必要。
意識障害に注意

NSAIDSはATP感受性チャネル遮断において、インスリン分泌を促進させる。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2013967/

NSAIDS、アスピリンはSU剤と併用→血漿タンパク結合部位サイトⅠ(ワルファリンサイト部位)の競合にて、血糖降下作用を示す。
NSAIDS、アスピリン(結合強い)vs SU剤(結合弱い)→ SU剤遊離型増加→血糖降下作用up↑↑
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/contents/brouse/t_212800.pdf
グリメピリド添付文書

 

~第6巻 第43話 蘆名の思い出~

PSVT(発作性上室頻拍)
WPW症候群などで生じることがある。 大半は元気な人が・・・
発作;突然。数年に1度~数カ月に1度
持続時間:数分~数時間
発作の回数を重ねていくと、発作の頻度と持続時間上昇が見られるよう。

迷走神経刺激で、落ち着かせる方法あり。
バルサルバ法
②頸動脈圧迫法
③冷水刺激
④眼球圧迫法

VOLUME 386, ISSUE 10005, P1747-1753, OCTOBER 31, 2015 動画あり。 
PMID:26314489
修正バルサルバ法;OR:3.7(2.3 to 5.8) P<0.0001

脳梗塞/50歳以上/動脈硬化疑いあり(高血圧・糖尿病・脂質異常症罹患)の場合は禁忌

 

~第3巻 22話 義明流信念~

門脈圧亢進症HVPG
①食道静脈瘤の発生→破裂したら吐血へ
脾臓の腫大→貧血症状(+)

門外門脈閉塞症
→新生児の時に臍カテーテル留置や臍炎の影響にて血栓生成の影響で、生じることあり。

<治療にβブロッカーorARB>
ARBはプロプラノロールとの群間差なし→(P=0.72)
→門脈圧亢進の症状に有効かもしれない
PMID:22333168

有意な変化なし→-0.63(-1.73 to 0.47)P=0.26
症候性低血圧 RR:4,13 (0.94 to 18.18)
門脈圧の変化は診られず、低血圧を増やすかもしれない
PMID:29470765

緑内障の治療に食事は関連がありますか?

8月のエビテンでネタを探しているときに出会ったレビューが気になって
緑内障と食事の関係性についてレビューを読んでみました。

www.ncbi.nlm.nih.gov

【出てくる略語】

IOP=眼圧
CAM=補完代替医療
POAG=原発性隅角緑内障

 

いきます!!!

BMI関連>
BMI上昇は、緑内障発症リスク上昇関連あり
横断研究+縦断研究ともに・・・。

ただ、POAGに関してはBMIとのはっきりした関係性のある結果は出ていない様子。

 

<DMとHTと脂質異常症との関連について>
DM単独のPOAG発症リスクHR:1.35(1.21 to 1.50)↑↑
HT単独のPOAG発症リスクHR:1.71(1.31 to 1.22)↑↑
DM+HTのPOAG発症リスクHR:1.48(1.39 to 1.58) ↑↑
脂質異常症のPOAG発症リスクHR:0.95(0.91 to 0.98)
脂質異常症+DMのPOAG発症リスクHR:1.13(1.05 to 1.21) ↑↑
脂質異常症+HTのPOAG発症リスクHR:1.09(1.15 to 1.12) ↑↑
PMID:21481477 (※コホート研究)

 

<アルコール>
アルコールの急性摂取は健常者or緑内障患者ともにIOP(眼圧)低下傾向
→視神経頭への血流上昇の影響かも?と言われている
PMID: 649922
PMID: 3714283

ただ、高アルコール摂取は緑内障発症リスクに正の相関が見られている
PMID: 7447769

 

<カフェイン>
カフェインの定期的な摂取→POAGの患者に対して、IOP(眼圧)が低い傾向あり
PMID:16276285

ただ、カフェインの摂取「量」とPOAG発症率をみた研究は少なく、エビデンス不足な様子

 

<お茶>
お茶→①ポリフェノール②カフェイン③ミネラル
そのうちポリフェノール緑内障に対してプラスの方向へ役割を働く様子。
PMID: 26340868
PMID: 26344732

またある横断研究でも示されていました。
PMID:29242183
E群;毎日熱いお茶を1杯摂取する
C群:摂取しない
O;緑内障発症率
OR;0.26(0.09 to 0.72) P=0.004 →緑内障発症率が74%下がった。

イチョウ葉エキス>
目の血流が上昇して→網膜神経節細胞の改善へ
PMID:10385132

一方、中国では軽度の視野欠損患者に対して投与してみた
→有効性は見られなかった
PMID:24282229


<まとめ>
現時点で、緑内障に対する治療において、食事が現在の薬物治療を始めとする標準療法を上回る効果の期待できず、補完代替治療として提供するには横断研究も多くエビデンス不足であると考えられる。

 

モルヒネについて1

モルヒネはいつ作られたんですか?>

厳密にいうと、作られたではなく阿片という植物から分離、単離が出来たのはいつ?

 

これは19世紀です! 

1804年にドイツの薬剤師フリードリヒ・ゼルチュルナー(1783年 - 1841年)が、同じドイツの薬剤師クラーマー(Franz Anton Cramer:1776年 ‐ 1829年)さんの支援を受けて、阿片からモルヒネが初めて分離されました。

ゼルチュルナーは、この薬が「夢のように痛みを取り除いてくれる」ということから、ギリシア神話に登場する夢の神モルペウス (Morpheus)にちなんでモルフィウム (morphium) と名づけました。これがモルヒネの誕生の瞬間です

http://www.sertuerner-gesellschaft.de/sertuerner.htm)



ギリシャ神話といえば、他にもギリシャ神話から医学用語にした言葉がいくつかあるみたいです! 

例えば「アキレス腱」のアキレス、くも膜下出血」のクモ とかが当てはまるみたいです。

杉田玄白らが解体新書を翻訳するときに、これらの背景を知っていたら、もしかしたら別の日本語訳になっていた医学用語があるのかも?と想像をするとワクワクしてきませんか?

 

参考

医学英語とギリシャ神話に関する基礎的研究 『長崎国際大学論叢』 第9巻 2009年3月 45頁~53頁 平井 美津子

 

1831年辺りからモルヒネの構造式を探ろうと、Liebigらが発表。

最終的に、1925年のロバート・ロビンソン(Sir Robert Robinson:1886 - 1975)がモルヒネの構造をの仮説をたてました。

1952年 Marshall Gates(1915~2003)が人類初のモルヒネの全合成を完成させて、Robert の仮説が正しいと証明されました。

 

Robert Robinsonは、これらの物質(=アルカロイド)の業績に対し1947年にノーベル化学賞受賞

アヘンの化学(http://www2.odn.ne.jp/~had26900/about_souyaku/chem_ahen.htm

オピオイドリガンドの設計 化学と生物 Vol.23 No,1

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/23/1/23_1_23/_pdf/-char/ja

 

 

7月のエビテンとエビマヨ 報告

エビテン 209/7/24
太極拳は変形性関節症の痛みを和らげますか?
PMID:27183035

7月はテーマフリーでしたので、痛み止めについて調べました。

f:id:nitrotake8:20190801133131j:plain

変形性関節症の方に太極拳をやってもらうと、理学療法に比べて痛みの改善があるのか?みた研究です。

この文献でアウトカムの用いられている評価方法はWOMACスコアというものでした。
WOMACスコアとは、変形性関節症の評価で使われている指標のようです。

痛みの評価でVASやNRSといったものと似たようなもので、患者さんが自己評価でつけるもののよう。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/27/2/27_2_2_53/_pdf

レントゲンでもわからない初期の変形性膝関節症を示す「ある痛み」とは? - リハビリmemo

こちらで日本語版のスコアが取り上げられていました。
痛みとこわばりと身体機能の3つで見ていく項目です。

太極拳理学療法の差は無かったが、非劣性マージンが20ポイントと設定されていました。
マージンの上限は超えていなかったので、
今回は、理学療法に劣らないと判断しても良さそうです。

地域の健康サポート薬局の活動の1つとして太極拳を導入してみてもいいかも!!


エビテンでお話を伺った中では、薬剤師による地域活動はどうしても話がメインになってしまうので、体を動かすイベントが少しでもあったら興味を持っていただけるのかもしれませんね。


7月のエビマヨでもWOMACスコア関連を取り上げました。
変形関節症に対するオキサセプロルとトラマドールの比較
PMID:30636830

f:id:nitrotake8:20190801133320j:plain

他にWOMACスコアを用いた文献がないか探していたところ、
オキサセプロルという薬物を使ったRCTに出逢いました。

欧州で主に使われていて、本邦ではまだ未承認です。

構造式的には、アミノ酸プロリンに似ています。

ç»å

 

 

f:id:nitrotake8:20190801133424p:plain



この薬物が変形性関節症に使えるか?といったものに対しては、
ジクロフェナクと比較したトライアルがあり、有効性は出ているようです。
オキサセプロルはジクロフェナクと同等の有効性を示す変形関節症の治療薬(PMID: 10791619)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=10791619

さて、今回はトラマドールとの比較です。

結果として

トラマドールよりも有意な差は出なかったが、トラマドールに似た有効性と忍容性を示すことから使用してもいいかもしれない。
NSAIDSのような潰瘍の影響やトラマドールやオピオイドのような便秘の影響などを考慮すると、代替案として提示してもいいかもしれません。

しかし、安全性についてまだ文献に目を通し切れていないので、随時追っていく必要性があると思われる。

20190721薬ゼミ講習会 行ってきたよー

2019年7月21日 薬学ゼミナール主催 生涯学習 

薬剤師に求められる症状対応



今日は、推論のめまいを中心に。

 

めまいは3つで分ける。

めまいの症状を聞いたときに、メニエール病を主に思い浮かべていました

 

それだけじゃないのは分かっていたが、引き出しに入っていなかった。

 

めまいの症状を聞いたときに、

①フワフワする。フラフラする→浮遊感

②まわるー、世界はまわるよー→回転性

③血の気が引く、気が遠くなる→前失神

 

に分けるといいんだって。 なるほど!!

 

今回の講習会の話では、良性発作性めまい(BPPV)の頻度が高いらしいです。 

良性発作性頭位めまい症ーMSD

良性発作性頭位めまい症の発症頻度について(1985年)

良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン Equilibrium Res Vol. 68(4) 218~225,2009

 

①耳石の流れが原因

②頭位変換で誘発→落ち着いても、向きを変えるとめまい発生→再現性が高い?かも

③持続時間が1分程度

④耳鳴り、難聴は無し。 めまい単独っぽい。

 

それに対して、メニエール病

①蝸牛のリンパ液の流れ

②耳の聞こえ異変+回転性めまい

③②が数分~数時間並行する

 

メニエール病良性発作性頭位めまい症はごっちゃになってるのかも?

実際にメニエールの人は少ないそうです。

 

あ、BPPVの患者さんは歩いて受診されることもあるそうです。

へー

 

浮遊感の鑑別

①軽症化した回転性or前失神性かどうか?

②失調がないか?→神経学的部分→特に小脳が多いそう

→小脳は平衡感覚を司る部分→まっすぐ歩けるか?確認

③全身状態と薬剤性を確認

 

前失神性の鑑別

①心原性を否定(除外)できるか?

心原性(心血管性の失神は生存率が低いようです)

PMID:12239256

②薬剤性に注意

降圧薬(による起立性低血圧のケース)が本当に必要なケースなのか?例えば、血圧を自分で測る、知りたいと思ったときに測るケースは、何か症状があって測るエピソードが多い。

 

そもそも高血圧の人は本態性がほとんど。つまり、「俺血圧があがってるわー」って自覚があって測る人は少ないってことですね。

 

頭痛があるとか動悸があるとかして、血圧を測るということは、脳血管や心血管、心臓に負担がかかっているからエピソードがある。 

それらはもしかしたら、血圧高いね→よし!降圧薬で様子みよう!じゃないないのかも?

そのあたりをアセスメント出来たらいいのかも?

 

ただ、

そこから処方介入という面にいくのかは、また別問題だと思いますが。

 

これらを除外出来たり、優先度が高いから、見逃しちゃまずい!とか出来るようになるためには継続的な学びと、繰り返し接客や患者対応をしていく必要があると、僕自身は思いました。

 

特異度とか感度とか尤度比とかを交えてもう少し自分の中で整理が出来るといいのかもしれないですね。

膣内射精障害にTENGAを用いたら改善出来ますか?

TENGAは医療費になるのだろうか? ふと疑問が浮かびました

 

以前TENGA医療機関で実用化されているという話を聞いた。
あれからどうなっているのか調べてみました。

 

すると、
TENGAの活動について 医療現場で
https://tenga-group.com/company/csr_cure.html
というものが出てきました。
論文化されていることが分かったので早速読んでみることに!!

f:id:nitrotake8:20190522233859j:plain

勿論PubMedでも載っています。

ここで注目なのは、誤ったマスターベーションの方法が膣内射精障害に繋がっているということです。
誤ったマスターベーション方法とは?
この文献では強グリップや非用手的マスターベーション(push)が記載あり。

オナニー国勢調査
https://tengahealthcare.com/special/report/

ここのサイトでは、
①脚をピンとした状態で行う
②床オナニー
③水流をかける
④振動を与える
といった方法は誤りとありました。

 

よって、論文の脚のばしも誤ったマスターベーションであると判断が出来ます。

そんな方々に、正しいマスターベーションを指導することで、
膣内射精が可能になることが出来た。
その手段としてTENGAを用いることが出来たよう

さらに、それをサポートする道具として

TENGAレーニンカップ
https://tengahealthcare.com/products/mtc/
というものがあります。

少しずつ刺激や強さに慣らせることで、
膣内射精障害を改善することが出来るかもしれません。

 

早漏男性は早漏でない男性に比べて、オナニーよりも性交の方が射精までの時間が短かった。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10750632

早漏男性と早漏でない男性で心拍数の有意差がみられた。 
早漏男性は勃起~射精まで間に心拍数が上がりやすくなることで交感神経が優位になり射精が早いのかもしれない。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20861844


このような結果より、
脚ピンは緊張を促すため、射精を早めてしまうのではないでしょうか?

また勃起は副交感神経
射精は交感神経であることが見事にわかる結果でもあったと思われます。

 

TENGAだけで射精障害が改善したのではなく、

TENGAを用いて正しいマスターベーション方法を取得することで膣内射精が可能になったという結果でした。

 

では、
正しく、素敵なオナニーライフを
それは、将来の射精のために

リウマチ治療トータルマネジメント に参加して

令和元年 5月19日 薬学ゼミナール主催  

リウマチ治療トータルマネジメント に参加して

気になった部分だけピックアップ

関節リウマチ新分類

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https://www.ryumachi-jp.com/information/medical/news120115/

日本リウマチ学会より


MTXは基本的に関節リウマチと診断されたら、禁忌以外は使用する薬剤

よって、MTX投薬中のモニタリングが重要になってくる。

<身体所見>
発熱、脱水症状、口内の荒れ、咳、息切れ、リンパ節腫脹

<血液検査>
AST、ALT、BUNなど

整形外科のOPE予定の患者→MTXの継続投与OK

若い女性の場合>
結婚後など、妊娠の希望はあるのか?考えているのか?確認する必要があるかも
妊娠を希望であれば、
「投与中少なくとも、MTX最終投与から1月経周期は開けるようにする」とあるため、
希望をすることを聞き取れた時は、医師に情報共有が必要となってくる。

<ワクチン接種>
原則「生ワクチン」は禁止
インフルエンザ/肺炎球菌ワクチンは接種OK

<MTX投与初期or増量後>
消化器症状(口内炎、下痢、食思不振)→用量依存の副作用の可能性あり

<常に>
骨髄異常、感染症間質性肺炎、リンパ増殖性疾患に注意

<脱水>
夏と冬は脱水が生じやすい
→脱水によって、MTX血中濃度上昇するので注意

 

【まとめ】
・まずMTXの投与が開始になった時点で初回に伝えること
①脱水
②肺炎
口内炎、下痢、食欲低下
・増量後→同上
・妊娠→妊娠可能な女性は注意

ここの部分は服用後フォローとして見逃せない部分になってくる

→(次回の薬機法改定案より)初回投与や増量後は、服用後のTELでのサポート体制が今後確立されていくだろう。 


・整形外科OPEの予定があっても、継続投与OK
・ワクチンはインフル/肺炎ワクチン接種OK

 

【個人的に気になった点】
・B肝、C肝の人はMTX慎重投与

・MTXで重篤な副作用が出た時にはロイコボリンを使用する

→筋注と経口の2経路あるが、どっちを選択する医師が多いのだろうか?

経口を選択する医師ならば、ロイコボリンの在庫は確保しておく必要があるだろう。

【生物学的製剤】
点滴静注→レミケードのみ

後は、それぞれ特徴がある

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