nitrotake8’s blog

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

スタチン系薬の相互作用、まとめたってよ

スタチン系薬の相互作用がフワっとしたままでよくわかっていない&iPadProで絵を描いてみたかった この2点でやってみました

 

<疑問>

スタチン系薬の相互作用で血中濃度が変動するのは知っている。

グレープフルーツジュースと一緒に飲んではいけないのは知っている。

最近話題になっている?OATP(トランスポーター)って結局どこをどうしているのか分からない。

どの薬物との相互作用が吸収?代謝?に関与しているのかイマイチだ。

 

 

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参考

シンバスタチン:CYP3A4、OATP1B1、グレープフルーツジュース(以下、GFJ)、アゾール系抗真菌薬、エリスロマイシン・・・添付文書より

アトルバスタチン:CYP3A4、シクロスポリン、エリスロマイシン、アゾール系抗真菌薬、GFJ・・・添付文書より OATP1B1・・・インタビューフォームより

ピタバスタチン:CYP2C9、シクロスポリン、エリスロマイシン、リファンピシン、OATP1B1・・・添付文書より

プラバスタチン:シクロスポリン・・・添付文書より OATP・・・インタビューフォームより

ロスバスタチン:シクロスポリン、アゾール系抗真菌薬、エリスロマイシン・・・添付文書より OATP・・・インタビューフォームより

 

ルパタジンは安全ですか?

ついに日本でもルパタジンが先日発売になりましたね。

ヒスタミン作用と抗PAF作用が売りらしいです へー

有効性はまぁ。。。あれでしょうと思って安全性を見た論文がありましたので読んでみました

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www.ncbi.nlm.nih.gov

PMID:27632557

<論文のPECO>

P 27人の日本人、平均年齢27.67歳

E ルパタジン 10㎎と20㎎、40㎎

C プラセボ

O 安全性(有害事象)

 

一次アウトカムは明確か?

 →不明

真のアウトカムか

 →わからない

盲検化されているか

→されている double-blind(Methodsより)

追跡率

61人被験者→28人基準満たさない+6人拒否→27人全てを無作為に割り付けた

27人全員完了した=追跡率100%と判断

 

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重篤な有害事象(SAEs) 治療上の有害事象(TEAEs)

安全性評価ではすべての治療に関する副作用は軽度

10~40㎎にわたって用量依存的に増加する→何が? 

◎10㎎投与群→①軽度の強迫感、②悪心(1日目)→腫脹(8日目):TEAEs

◎20㎎、40㎎投与群→なし

 

・最初AUCを見た時に40㎎群で一気に上がっているので、非線形を示す薬物なのかなと思いましたが、IFを見てもそのような記載はないので、線形性薬剤であると思われます。

・n数が少ない

・日本人データ

プラセボと比較

 

以上です。 ここまで読んで頂いてありがとうございました。

 

今週のクリニカル・クエスチョン

今週1週間で浮かんだクリニカル・クエスチョンです。

まだまだ分からないことが沢山あります 1つずつ勉強していきたいですね

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CQ.吸入薬を吸った後のうがいは本当にしなきゃだめですか?

CQ.1日2回吸っている内の1回うがいをさぼったら、口内炎嗄声がでますか?

CQ.めまいに柴苓湯は有効ですか?

CQ.吸入薬による口内炎嗄声の頻度はどのくらいですか?

CQ.フレイルとメタボどちらが健康寿命が長いですか?

CQ.フレイル予防の運動とメタボ改善(予防)の運動は違いますか?

CQ.めまいにアデホス(アデノシン三リン酸二ナトリウム)は有効ですか?どのくらい推奨されていますか?

 

参考になれば幸いです。

本日のクリニカル・クエスチョン

いつもと違う場所で仕事をすると、新しい処方や症例に出会って刺激を受けますね。

そんな刺激を受けて浮かんだ本日のクリニカル・クエスチョンです。

服薬指導で何気なく言っている指導の一言、本当ですか?根拠ってありますか?

新人時代は、先輩薬剤師が言っているのを真似してみたりしますが、それって本当なのでしょうか?

 

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マスクをすると感染症は防げますか?

関節リウマチ治療を始める人は感染症予防した方がいいですか?

外来で抗がん剤治療をしている人はマスクをしないといけませんか?

外来で抗がん剤治療をしている人は人混みの多い場所に行かないほうがいいですか?

喉の痛みが逆流性食道炎によるものである場合はありますか?

逆流性食道炎による喉の痛みにトラネキサム酸は有効ですか?

風邪の喉の痛みにトラネキサム酸は有効ですか?

 

参考になれば幸いです。

中耳炎のガイドラインってどんなの?

 

今回は小児急性中耳炎ガイドラインの勝手な読みこみです。

特に各医師の治療方針を否定したりするものではありません。

さぁいくね

 

目次

・反復性中耳炎ってなに?

・急性中耳炎ってなに?

・重症度を判定するときに用いる所見、スコア

・使用する薬剤

・各引用論文を抜き出してみた


反復性中耳炎ってなに?

  • 単純性の急性中耳炎を繰り返す
  • 滲出性中耳炎罹患児が急性中耳炎を繰り返す

<原因>

  • 起因性では多剤耐性
  • 鼻咽腔からの不十分な除菌
  • 低い免疫応答
  • その他:GERD(胃食道逆流症)→SR(システマッティクレビュー)ではPPIを用いたRCT(ランダム化比較試験)において有意差なし(Miura et al. 2011)PMID:22157391

<治療?予防?>

耐性化に対して→抗菌薬投与前には感受性菌の検査!!

欧米:肺炎球菌ワクチンの接種で予防しているんだって。

(オランダでのRCT7価蛋白結合型VS肺炎ワクチン多糖体ワクチン→有意差無しPMID:15687432)

漢方:十全大補湯 

アデノイド切除術:RCTでは反復性頻度の低下無し、予防効果なし というのもるようです。

鼓膜切開術:日本の症例対照研究→反復性中耳炎の発症頻度低下に対して有意差無し(PMID:)

鼓膜換気チューブ:1年or1ヶ月の短期間留置で罹患頻度低下(甲野2007a.b)

 

 

急性中耳炎ってなに?

急性に発症した中耳の感染症で耳痛、発熱、耳漏を伴うことがあるもの

<菌>

2012年ベスト3:肺炎球菌、インフルエンザ菌黄色ブドウ球菌

ここは国家試験の通りだね。

 多施設間臨床研究2005年2月~2008年2月

肺炎球菌:PSSP(ペニシリン感受性肺炎球菌):35.5%

     PISP(ペニシリン中等度耐性肺炎球菌):37.2%

     PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌):27.3%

耐性のあるものが、PISP+PRSPで65%もあるということか!!

 

インフルエンザ菌:BLNAS(βラクタマーゼ非産生ABPC感受性菌):29.8%

         BLNAR(βラクタマーゼ非産生ABPC耐性菌):69.3%

         BLPAR(βラクタマーゼ産生ABPC耐性菌):0.9%

BLNARって結構ありますな。。。耐性菌おおいですね

 

<治療>

①肺炎球菌

AMPC、CVA/AMPC > SBT/ABPC

AMPC、CVA/AMPC > CDTR-PI、FRPM

 ニューキノロン系:STFX、TFLX(小児適応これのみ)、MFLX

点耳、ネブライザー:CMX

 

インフルエンザ菌

AMPC、CVA/AMPC

 

【重症度を判定する時に用いる所見、スコア】

①耳痛

②発熱

③啼泣、不機嫌

④鼓膜の発赤

⑤鼓膜の膨隆

⑥耳漏

⑦年齢(24カ月未満)

 

【使用する薬剤】

AMPC常用量:20-40㎎/㎏/日

AMPC高用量:80㎎/㎏/日 10日間

CAV/AMPC(1:14)

CAV/AMPC高用量:90/64.4mg/kg/日 10日間

CDTP-PI常用量:9mg/kg/日

CDTP-PI高用量:

 

各引用論文を抜き出してみたよ 気になったものだけね

AMPC vs CVA/AMPC:AMPCが有意だって 前向き観察研究 PMID:11909846

CAV/AMPC vs CXM-AX PMID:11422249

SBT/AMPC vs CAV/AMPC:RCT一重盲検→有意差なし PMID:16061111

CAV/AMPC 1日2回vs1日3回:有意差なし どっちもいいのかな? PMID:10768519

CAC/AMPC(高用量) vs AZM:CAV/AMPCの方が有意みたいだ PMDI:15933563 でもインフルエンザ菌にはAZMがAMPCと同等っていうのもあるみたいだよ→PMID:8878242  

 

<あるメタアナリシス>PMID:12529165→2歳児未満、保育園児、鼓膜穿孔済→投与期間長い方が有効で、2歳児以上→短期間の方が有効なんだって

<35編のシステマッティク・レビュー RCT>

4日以上vs4日未満:4日未満は治療不成功のリスクが増加するようです

https://www.researchgate.net/publication/236087983_Panel_7_Treatment_and_Comparative_Effectiveness_Research

これは抗菌薬投与期間4日以上の根拠かな?

 

ざっと読んでみました。 

ガイドラインってなんとなくの経験で作っているのかな?なんて以前は思っていたけれど、各論文の有意差などを考慮して作っているのですね。

【クリニカル・クエスチョン】なんで軽症の急性中耳炎は3日間経過観察なのだろう?どうしてこういうアルゴリズムになっているのだろう?

こういうのガイドラインは便利だけれど、一次資料を追えるときは追って一緒に批判的吟味をした方が、自分の考え方のに根拠がつくきっかけになるかもしれないね。

 

今回も読んで頂いてありがとうございました。

ただのガイドラインななめ読み?でした。 最初にも言ったけれど正しい診察診療治療は医師の指示に従ってね。とくに批判するものではありません。

 

 参考:小児急性中耳炎診療ガイドライン2013年版 より

ヒルドイドの代わりってありますか?

ヒルドイドが話題になっていますね。 

医療費や自己負担、保険適応といったキーワードがツイッターなどで話題になっています。 では、一般医薬品でヒルドイドの代わりになるものがあればいいのかな?

そこで一般医薬品でヒルドイドの主要成分である「ヘパリン類似物質」を含む製品はどのくらいあるのだろう?と思い

PMDAという情報検索サイトを使って検索してみました

「ヘパリン類似」で検索すると・・・

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38件の商品がヒットしました。 

結構あるんですね

 会社の内訳は以下の通りでした

日医工:4件

小林製薬:12件

ロート製薬:4件

万協製薬(製造販売元):5件

ジャパンメディック(製造販売元):6件

協和新薬:3件

池田模範堂:1件

金冠堂:2件

陽進堂:1件

 

日医工は医療用医薬品でもヒルドイドのジェネリックを販売しています。

一般用でも販売していました

【含まれている主な成分(ヘパリン類似物質以外)】

グリチルリチン酸(肌の炎症を抑えます)

アラントイン(荒れたり、ひび割れた皮膚組織の修復を助けます)

ジフェンヒドラミン(かゆみの発生を抑えます)

トコフェロール酢酸エステル

l-メントール(冷感によって、かゆみやジンジン感を和らげます)

ガンマ‐オリザノール(皮脂腺の働きを活性化させて、皮脂分泌を増やします)

ビタミンA油

パンテノール(肌細胞の働きをよくします)

 

色々な目的に合わせてヘパリン+αを含んだ製品を選ぶのも良し。

または、ヘパリン主成分単独のものを選んでもいいですね。

 

それぞれのニーズに合った一般医薬品を選択できるように私たち薬剤師は手伝わせていただきます。 ドラッグストアの薬剤師にも調剤薬局の薬剤師にも訪ねてください。

そして私たちも勉強したり、調べたりしてベストなものを選択できる手伝いをしていきましょう!!

 

 

 

アミノ酸サプリメントってどうですか?

「メタボ」という単語が世の中に浸透した本国は次に「ロコモ」という単語を世の中に浸透させようとした。

 

さて、よくスポーツ用品店に行くとアミノ酸サプリメントプロテインが非常に多くの種類が並んでいる。 まぁプロテインは筋肉をモリモリにするには飲むんだろうな・・・ぐらいしか考えていませんでした。 

そこでふと「高齢者の転倒防止に筋トレだけじゃなくてアミノ酸を取ってもらったらいいのかも?」

 

そこでアミノ酸と筋肉、高齢者を含めた検索をしてみた。

引っかかったキーワードがこちら

「フレイルティ」「サルコペニア」「必須アミノ酸

フレイティ:高齢による衰弱=虚弱、低栄養と関連あり。

  • 体重減少
  • 主観的疲労感
  • 日常生活活動量の減少
  • 身体能力(歩行速度など)の減少
  • 筋力(握力)の減少 

3つ以上当てはまればフレイルティとされる。

 

サルコペニア高齢者の転倒リスク因子として加齢に伴う筋力の減少、老化に伴う筋肉量の低下

  • 筋肉量の減少
  • 筋力低下
  • 身体機能の低下

 

必須アミノ酸:主に20種類のアミノ酸で身体機能には必要とされているタンパク質中で、主に9種類のアミノ酸は体内で合成することの出来ないものを指す。

ロイシン、イソロイシン、リシン、メチオニンフェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジンヒスチジンは準必須アミノ酸という表現もあります)

              衛生薬学 第2版 朝倉書店 P11より抜粋

必須アミノ酸の中で特にロイシンには強い「タンパク同化作用」=「例:筋肉になる作用」がある。

だから、必須アミノ酸(特にロイシン)を摂取することはタンパク合成の元となるだけでなく、筋肉タンパク質合成を誘導するシグナルを活性化することで同化作用も誘導する。というわけですね

 

そして、筋肉タンパク質合成するにはある一定の閾値(これ以上の量を取らないと筋肉にならないよーっていう線引き)が存在するようです。

悲しいことに高齢者にはその閾値が高くなっているため、若年者と同様量のアミノ酸を摂取してもアミノ酸が筋肉にならないようです。

そう!「高齢者はタンパク同化作用が低下している」ってことです!

参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/50/1/50_1/_article/-char/ja/

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/47/2/47_71/_article/-char/ja/サルコペニアアミノ酸栄養)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042643.pdf (厚生労働省資料)

 

さて本題です。サプリメントアミノ酸と摂取してもいいのかな?

店舗で高齢患者さんにサプリメントを進める根拠となる論文あるんですかね?

 

そこでPECOを立ててみました。

P:高齢の患者さんが

E:アミノ酸サプリメントを摂るのと

C:摂らないのでは

O:転倒防止につながりますか?

www.ncbi.nlm.nih.gov

PMID:22142410

残念ながら、アブストラクトしか読めなかったです。

【論文のPECO】

P:サルコペニアとされた高齢者の女性

E:運動+アミノ酸サプリメント補給 n=38

C:運動(n=39)アミノ酸摂取+筋肉委縮性側索硬化症n=39)、健康教育(n=39)

O:筋肉量および筋力の増加

 

【介入】ロイシンを多く含む必須アミノ酸混合物3gを1日2回、3ヶ月摂取

【評価】生体電気インピーダンス分析を用いて体組成測定。インタビューからのデータおよび筋力および歩行能力などの機能的フィットネスパラメータを3ヶ月の介入後に収集。

The exercise group attended a 60-minute comprehensive training program twice a week, and the AAS group ingested 3 g of a leucine-rich essential amino acid mixture twice a day for 3 months.

【ランダム化されているか】されている Randomized controlled trial

【真のアウトカムかどうか】代用のアウトカム

【盲検化されているか】不明

【結果】

E群:膝伸展強度が9.3%増加 P=0.1

脚筋肉量と膝伸展強度のOR=4.89(95%CI:1.89-11.27)

 

【感想】

レジスタンス運動とロイシンを含有するアミノ酸を摂取する」ダブルの効果で筋肉量の増加をさせることがあるんですね。 

よくあるダイエットでもそうですが、「これを食べれば痩せる!!」みたいなことでは無く、しっかりと運動も兼ねないと効果を得られないのかもしれないですね。アブストラクトしか読めなかったので安全性がわからないですが、運動プラスしてくれる方になら進めても良いかもしれません。

 

初めて医薬品ではなくサプリメントについての論文を読んでみました。

サプリメントを摂取するすべてが悪いというわけでもなく、上手く付き合えたらいいですね。

 

ここまで読んで頂いてありがとうございました。