お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

クラリスロマイシンとスタチン系 PMID:25534598

過去にこんな記事を書きました。

nitro89314.hatenablog.com

 

このときはクラリスロマイシンはOAPT阻害しないから、ロスバスタチンやプラバスタチン、フルバスタチンは併用大丈夫だね!!

と思っていたのですが、先日Twitterで併用についての話が流れてきたので、再度調べて見ました。

 

PMID:25534598

Risk of adverse events among older adults following co-prescription of clarithromycin and statins not metabolized by cytochrome P450 3A4. - PubMed - NCBI

 

CYP3A4 阻害阻害影響を受けないスタチン系とクラリスロマイシン(CAM)の併用による有害事象を検討した、後ろ向きコホート研究がありました。

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おお。これはちょっと注意しておいてもいいかもしれないですね。

僕の薬局で可能性としては、スタチン系を使用している患者に副鼻腔炎マクロライド系の開始が考えられます。 エリスロマイシンにしてもOAPT阻害ですよね。

代替案として、AMPC/ABPC 常用量5日間 あたりが妥当かもしれません。

 

てか、そもそも急性副鼻腔炎ガイドラインクラリスロマイシンが第一選択に乗ってなかった??

http://plaza.umin.ac.jp/~jrs/pdf/guideline_demo.pdf[急性副鼻腔炎ガイドライン]

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/115/8/115_800/_pdf[急性副鼻腔炎診療ガイドライン]