nitrotake8’s blog

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

アミノ酸サプリメントってどうですか?

「メタボ」という単語が世の中に浸透した本国は次に「ロコモ」という単語を世の中に浸透させようとした。

 

さて、よくスポーツ用品店に行くとアミノ酸サプリメントプロテインが非常に多くの種類が並んでいる。 まぁプロテインは筋肉をモリモリにするには飲むんだろうな・・・ぐらいしか考えていませんでした。 

そこでふと「高齢者の転倒防止に筋トレだけじゃなくてアミノ酸を取ってもらったらいいのかも?」

 

そこでアミノ酸と筋肉、高齢者を含めた検索をしてみた。

引っかかったキーワードがこちら

「フレイルティ」「サルコペニア」「必須アミノ酸

フレイティ:高齢による衰弱=虚弱、低栄養と関連あり。

  • 体重減少
  • 主観的疲労感
  • 日常生活活動量の減少
  • 身体能力(歩行速度など)の減少
  • 筋力(握力)の減少 

3つ以上当てはまればフレイルティとされる。

 

サルコペニア高齢者の転倒リスク因子として加齢に伴う筋力の減少、老化に伴う筋肉量の低下

  • 筋肉量の減少
  • 筋力低下
  • 身体機能の低下

 

必須アミノ酸:主に20種類のアミノ酸で身体機能には必要とされているタンパク質中で、主に9種類のアミノ酸は体内で合成することの出来ないものを指す。

ロイシン、イソロイシン、リシン、メチオニンフェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジンヒスチジンは準必須アミノ酸という表現もあります)

              衛生薬学 第2版 朝倉書店 P11より抜粋

必須アミノ酸の中で特にロイシンには強い「タンパク同化作用」=「例:筋肉になる作用」がある。

だから、必須アミノ酸(特にロイシン)を摂取することはタンパク合成の元となるだけでなく、筋肉タンパク質合成を誘導するシグナルを活性化することで同化作用も誘導する。というわけですね

 

そして、筋肉タンパク質合成するにはある一定の閾値(これ以上の量を取らないと筋肉にならないよーっていう線引き)が存在するようです。

悲しいことに高齢者にはその閾値が高くなっているため、若年者と同様量のアミノ酸を摂取してもアミノ酸が筋肉にならないようです。

そう!「高齢者はタンパク同化作用が低下している」ってことです!

参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/50/1/50_1/_article/-char/ja/

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/47/2/47_71/_article/-char/ja/サルコペニアアミノ酸栄養)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042643.pdf (厚生労働省資料)

 

さて本題です。サプリメントアミノ酸と摂取してもいいのかな?

店舗で高齢患者さんにサプリメントを進める根拠となる論文あるんですかね?

 

そこでPECOを立ててみました。

P:高齢の患者さんが

E:アミノ酸サプリメントを摂るのと

C:摂らないのでは

O:転倒防止につながりますか?

www.ncbi.nlm.nih.gov

PMID:22142410

残念ながら、アブストラクトしか読めなかったです。

【論文のPECO】

P:サルコペニアとされた高齢者の女性

E:運動+アミノ酸サプリメント補給 n=38

C:運動(n=39)アミノ酸摂取+筋肉委縮性側索硬化症n=39)、健康教育(n=39)

O:筋肉量および筋力の増加

 

【介入】ロイシンを多く含む必須アミノ酸混合物3gを1日2回、3ヶ月摂取

【評価】生体電気インピーダンス分析を用いて体組成測定。インタビューからのデータおよび筋力および歩行能力などの機能的フィットネスパラメータを3ヶ月の介入後に収集。

The exercise group attended a 60-minute comprehensive training program twice a week, and the AAS group ingested 3 g of a leucine-rich essential amino acid mixture twice a day for 3 months.

【ランダム化されているか】されている Randomized controlled trial

【真のアウトカムかどうか】代用のアウトカム

【盲検化されているか】不明

【結果】

E群:膝伸展強度が9.3%増加 P=0.1

脚筋肉量と膝伸展強度のOR=4.89(95%CI:1.89-11.27)

 

【感想】

レジスタンス運動とロイシンを含有するアミノ酸を摂取する」ダブルの効果で筋肉量の増加をさせることがあるんですね。 

よくあるダイエットでもそうですが、「これを食べれば痩せる!!」みたいなことでは無く、しっかりと運動も兼ねないと効果を得られないのかもしれないですね。アブストラクトしか読めなかったので安全性がわからないですが、運動プラスしてくれる方になら進めても良いかもしれません。

 

初めて医薬品ではなくサプリメントについての論文を読んでみました。

サプリメントを摂取するすべてが悪いというわけでもなく、上手く付き合えたらいいですね。

 

ここまで読んで頂いてありがとうございました。