お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

2021年 今年読んだ本は一体何だろう? 読めよ薬剤師企画

今年もやってきました! 立てよ薬剤師  読めよ薬剤師企画

今年私が購入して読んだ本をご紹介します。(今年発売ではない物も含みますが…)

 

 

 

1. Q&Aでわかる! 糖尿病 × 循環器疾患の治療

糖尿病は循環器疾患のリスク因子です。 そう、糖尿病と循環器疾患は切っても切れない関係性です。 この関係性をより強く感じたのは、SGLT-2 阻害薬 や GLP-1 作動薬と心不全の関係性です。 ここでより関係性を感じたからこそ糖尿病の歴史や循環器の歴史を辿ってまとめようと文献を漁るようになりました。

内容としては、普段の業務の中で疑問に思う クリニカルクエスチョン を解決するわけではありませんが、それに近い物のヒントを頂けるような気がした 1 冊でした。

 

余談ですが、こちらを購入する際に一緒に並んでいた

ARNIとSGLT2阻害薬についてシンプルにまとめてみました をチラッと見ていたんですが、なんだかコレを読むのが悔しくて自分でまとめようと思って一気に ARNI に関する文献を読みだしました。 

 

 

2. サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

言葉について、どうやって出来たのだろう。 そもそも人間ってなんだろう。

幸福ってなんだろうという部分を考えさせられた気がします。 まだ読んでいる途中ですが、歴史が好きなので面白いです!!

軽く概要を説明すると・・・ホモ・サピエンス以外にも人類がいた。そしてホモ・サピエンスが結果的に生き残ったからこそ、今の世界が出来ているという壮大な考察。

生き残った私達最大の武器が 「想像力・妄想力」 である。つまりこの世のほとんどがフィクションであるというものです。 私達は、妄想を現実化・誇大していくことで、結果的に今の漫画だったりアニメが娯楽のひとつになったのだろうと僕は感じました。 もっと壮大なフィクションとしては、国家・貨幣・宗教 が取り上げられています。

この妄想・フィクションを何か日常業務に落とし込めないか考えている所です。

 

 

3.ニガテさんのための薬物動態

学生さんとお話しするにあたって、自分の薬物動態の知識があまりにも抜けている&足りていないと感じましたので、復習のために購入しました。

まだ途中なのですが、どうして復習をしようかと思ったのか。 最大の理由は、2020年の薬学教育学会において、大学で学んだ基礎知識を調剤業務に活かすことがもっと必要になってくるんだなと感じたためです。
最近の話題ですと「リフィル処方箋」。 リフィル処方箋は、大まかに言うと、受診せず繰り返し使用できる処方箋になりますが、繰り返すには調剤薬局を利用されます。 本当に漫然と繰り返して良い患者なのか?受診勧奨しなくていいのか?医師に繋げなくて報告しなくて「Do」で良いのか?を判断するにあたって、調剤薬局の薬剤師はいよいよ「臨床推論」を使いこなす必要性に迫られてきます。 

 一般的な臨床推論 プラスα として「薬物動態・薬理学・構造式」を。いわば薬剤師のアイデンティティを自分の手の中に残しておくためにもう一度学びなおさなければと購入して読んでいます。   

余談 その2 

クスリとリスクと薬剤師

漫画家の油沼さんと多くの薬剤師さんと こちらの本に携わりましたので、ぜひ手に取っていただければ幸いです。

 

 

 

今年もあとわずかですね。 来年はもっと面白い本に出合えたらいいな。
そして、またどこかで本に携われる仕事が出来たらいいなと思います。