お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

薬学教育学会を参加した感想

薬学教育学会に参加してきました。
久しぶりに大学の教授と話していて、今のカリキュラムも教育方法も変わってきているようです。
もちろん国家試験という壁はあるけれど、その先を見た教育になってきているのかなという印象を受けました。

EBMのシンポジウムを聴いてきまして、思ったことと言っていたことをツラツラと。


現場の薬剤師に対してEBM教育をするときに、指導する人が必要だ
まず指導する人を育てなければならない

また、現場で数年仕事をされてきた中で、「特に変わりたくない」など意識がある人にとっては、EBM教育をするのは至難の技かもしれない。

そこで学生に、EBM教育をしてみる
医療職としての意識を持って、薬学に入っている人には興味を持ってもらえるだろう。
1~3年では、とくに前景疑問にあたる基礎知識をしっかり勉強してもらう。その上で4年生あたりから、仮想症例をベースにSGDをしながら治療に対する妥当性を考えていく
私個人的には、4年生のときに理想症例や処方を基に行って、5年生で実務実習に参加後の実際の問題点に触れた後に症例を検討していくと意識が変わるのだろうかと気になる点がある。

4年生でPECO/PICOを組み立てて、検索する。症例に対する妥当性を考えることが出来たとしよう。
それで実務実習に参加した時に、指導薬剤師や他の同僚薬剤師が実践していないではなく、やり方を知らなかった場合、実習生の落胆は大きいものではないだろうか?
「じゃあ、読んでみよう」
それをどう現場に反映させているかが問われてくる

対物業務から対人業務ではなく、対物業務「と」対人業務

患者さんとコミュニケーションを取りながら、渡すだけになる
アセスメントをしないで渡すだけになる
これでいいのか?
貴方がよくても、世界はよくない

学生と現場の薬剤師どちらに教育をすればよいではなくて、どちらにも教育をしていかないと、薬剤師全体の底上げにならないのだろう


大学と現場の薬剤師を繋げるものがもっと必要なのだ

大学の教育に曖昧なものが許されないのは、以前教授から聞きました。
学生には曖昧なものを教えてしまうとより混乱させてしまう。 まずは正しい道筋を教えていかなくてはならない

でも現場は曖昧なものが沢山。
なんでその薬なんだろう?なんでこの量なんだろう? 医師がそういっているのだから 意外に理論的じゃない
少し理論的になるとエビデンスの話になるけれど、エビデンスも絶対じゃない
こうしてもいいんじゃない?という指標に過ぎない

学生には種を蒔くことが出来たら、その未来は少しだけ違うのかもしれない。