そこからもう少し詳しく考えてみました。
そこから連想出来たキーワードを書いておきます。
栄養剤
エンシュア、エンシュアH
筋肉、筋トレ、プロテイン
運動、フレイル、サルコペニア、高齢化社会、健康寿命、プライマリケア
BCAA、AAA、肝性脳症、アミノレバンEN、エレンタール、TPN、経腸栄養剤
ずらっと、 沢山ありますね
まず、BCAAとAAAと筋トレとサルコペニアを繋げてみましょう。
BCAA(分岐鎖アミノ酸)とAAA(直鎖アミノ酸)は必須アミノ酸20種類の中で、それぞれ筋肉や肝臓で代謝されます。
BCAAはバリン、ロイシン、イソロイシンのことを指します。
彼らの内、ロイシンが主に筋肉になりやすい=タンパク同化作用(つまり同じタンパク質になる作用がある)と言われています。
そのため、プロテインの配合成分で
ロイシン含有を前面に押し出している製品があります。
更に、ロイシンを摂取しても生体内に利用されるのは、代謝されたHMB。
HMB(βーヒドロキシーβーメチルブチレート)である。
ロイシン→HMBへの変換率は約5%程度だと言われています。
なので、最近のプロテインの袋に
HMB配合!!を更に押し出している商品が見られます。
サルコペニアとは骨格筋の萎縮によるものを指します。
ここでBCAA製剤を摂取すると、筋肉になって、サルコペニアが防げるかも??
となんとなく繋げてみる。
次は、BCAAとAAAと肝性脳症です。
BCAAは主に筋肉で代謝、AAAは肝臓で代謝されやすいという特徴があります。
そこで、肝機能が低下すると???
BCAAの代謝は変わらずに行われて、AAAの代謝が減ってしまうと考えられる。
そこで、もう一つの特徴を
BCAAとAAAはBBB(血液脳関門)を通過するのだが、
BCAAが沢山あるとAAAと拮抗しあって、BCAAの方がより多く脳に取り込まれる。
これが正常の状態
そこから、BCAAが減ってしまうと、AAAが脳内に増えてしまう。
AAAが脳内に増えてしまうと???
AAAはチロシン、フェニルアラニントリプトファンのことを指します。
これらは、代謝されるとノルアドレナリンやセロトニン、ドパミンになります。
この辺りが、肝機能障害によってアミノ酸代謝機構がうまく循環できなくなり、精神的な症状が現れるのですね。
さて、机上の空論で語ってもしょうがないので、実際に摂ってみたらどうだったのか?
PMID:16507602
<濃度の違うアミノ酸を摂取した時のフェニルアラニンの濃度変化、年齢による違い>
これは、サルコペニアを合併していない高齢者を対象にした試験のようです。
今回は、結果だけを見てみると
高齢者は高濃度群でタンパク合成が亢進して、若年者は低濃度群でタンパク合成が亢進していますね。
次は、サルコペニア合併している高齢者を対象にした研究です。
PMID:12936924
これは、正直見方が分からなかったのですが、結果がまとまっている書籍を読んでみると、、、
フレイルティの人:高たんぱく食を摂取したことで、骨格筋タンパク分解が下がり、骨格筋以外の筋肉たんぱく分解が亢進したようです。
骨格筋の合成
高たんぱく食vs低たんぱく食→0.38±0.08 vs 0.32±0.01 (g/kf FFM/day)
ちなみに、ただアミノ酸を取るだけじゃなく、運動も加えましょうねという結果もありました。
ほほう。
PMID:18294740
運動のみ群
運動前;2524±195 運動後;2283±331 変化;-11.5±7.5
サプリメントのみ群
運動前;1705±481 運動後;1711±511 変化;-0.4±13.8
運動+サプリメント群
運動前;2534±198 運動後;2819±381 変化;10.1±9.0 P=0.004
この運動はレジスタンス運動がよいんだとか
あともう少しです(笑)
サルコペニアの診断基準はまだ定まっていないようで、
EWGSOPよりはAWGSの方がアジア人を対象にしているため、日本人に使いやすいかもしれません。
サルコペニアになったからと言って、フレイルティになるだけではなく、
老年症候群による機能低下の方向からもフレイルティになることが考えられる。
また、サルコペニアとフレイルティの関係は相互共に関連しているようです。
ここまでなんとかまとめてみました。
いろいろ繋がってきますので、面白いですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
【参考書籍】
新版 栄養・運動で予防するサルコペニア サルコペニア診療ガイドライン2017年度版準拠
- 作者: 葛谷雅文,雨海照祥
- 出版社/メーカー: 医歯薬出版
- 発売日: 2018/06/01
- メディア: 単行本
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