お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

20200209 医療情報を拡大解釈しないための勉強会 新宿

医療情報を拡大解釈しないための勉強会
2020.2.9
新宿

 

医療情報を拡大解釈しないために出来ることは、ツッコミをすること。

<因果関係と前後関係>

薬を飲んだ⇒元気になった 

果たして本当に因果関係があるのか?
実は飲まなくても良くなってた可能性はないのか?
1つの報告や試験だけで判断は危うい。いくつかの試験や報告も併せて総合的に見ていくといいかもしれない
⇒これが論文でいうとシステマッティクレビューやメタアナリシスかもしれない
しかし、論文の集め方によっては偏りが生じるから注意が必要。

 

<真のアウトカムと代用のアウトカム>
広告などで示されている結果について、本当に知りたい事、重要なことは何か?
で、結局どうなったの?(ヒット数は多くても試合に勝ったのはどっちだ??)
いろいろな結果が提示された中で、重要なことを伝えられていないと、最終的な判断が出来ないよねと

 

<内的妥当性と外的妥当性>
自分の中で、内的⇒RCT、外的⇒コホートと捉えた。
限られた患者さんの中で出した結果(内的)を、目の前の患者さんに当てはめたらどうなの?(外的)
BMIがスゲーでかい患者さんを集めて痩せさせたらいい結果が出た→目の前のちょいポチャの人に痩せてもらっても同じ効果が得られる?
退役軍人(ムキムキのじいちゃん)に試験したら良い結果が出た→目の前のよぼよぼのおじいちゃんに使っても本当に大丈夫?

とか。
どこまで当てはめられるか、現実的なのか考えてみよう

ツッコミを覚えようと感じました。

 

これは論文の吟味も同じ。
ツッコミどころのポイントを見つけて考えてみる
これは繰り返し見ていかないとなかなか出来ないと感じました。

某薬剤師予備校の言葉を借りるなら「確かなことの繰り返し
まずは型をなぞって、自分の中で型を作ってからがstartなんだと感じました。

また突っ込んでいるときに患者さんに伝える方法は難しい。
ただ健康被害に及ばない程度、金銭的負担になりにくい、使ってもいいかもという
全てに対して否定する姿勢ではなく、許容できる範囲も自分の中で作っておくべきであると。