お久しぶりです
ノルスパンテープを使った治療
5mg→10mg→20mgと増量していく中で
20mgにしたら、吐き気、気持ち悪さがでてしまい
10mgに戻される症例がいくつか経験しています
ブプレノルフィンは麻薬に指定されていないものの
構造式的にもオピオイド系鎮痛薬の一種ですね。
こちらのグラフを見ると鎮痛と吐き気が出ているときは、用量が足りていないのかと思いましたが、増量にて生じているためブプレノルフィンはこのグラフには当てはまらない様子です。
WHO除痛ラダーに指定されているオピオイド鎮痛薬の場合は上記の図の考え方で良さそうです。
あとひとつ
ノルスパンテープを初期に導入の時、NSAIDSと併用した方が良いのかも?という症例を目にしました。
ノルスパンテープのTmax=126h→2.1日
貼付72時間で定常状態に達する
連続貼付による蓄積性は見られない
といったデータから、特にTmaxの部分より鎮痛効果が得られるまで最長で2日ちょっとかかるというので、NSAIDSから切り替えのときは、ノルスパンテープ単独に切り替えてしまうと痛みに苦しむ時間が出来てしまう可能性がある様ですね。
患者さんの痛み度合いと頻度などとを聞き取ったうえで、NSAIDS併用が必要ならば提案するのもいいかもしれませんね
また
本剤貼付開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場
合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状
及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
という文面もあることから、痛みの緩和がなされていない場合は、
効いてくるまでを待って漫然と投与を続けるのではなく、他薬剤への切り替えを念頭に置かなければならないようですね
これが
薬物動態学的とまで言えるかどうかは分かりませんが、こういった方向性からのアプローチも含めて情報提供をしてきたいと思います。