薬と健康の週間
平成30年10月17日~10月23日
【薬と健康の週間は何故始まった?】
1949年(昭和24年)に「全国薬学週間」が開催されたことをきっかけとして、
1978年(昭和53年)から「薬祖神祭の日」である10月17日を初日とする1週間を、「薬と健康の週間」として活動を始めました。
こちらの行動は、「厚生労働省」「都道府県」「日本薬剤師会」が実施している一斉行動です。
わが国で医薬の祖神と言われているのは、大己貴命(おおなむじのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)の二神で、
共に国土経営に尽力され、薬の術や医道、酒造諸々を教えたと「古事記」や「日本書紀」「風土記」等に述べられています。
http://www.yakujikyo.or.jp/festival/history.html より
【主にどんなことをしているの?】
薬剤師の役割や薬の正しい使い方を周知させるために
お薬相談会、医薬品の適正使用に関する講演会・展示会、薬物乱用防止キャンペーンの実施、こども調剤体験コーナーの開催、ラジオCMの制作・放送、啓発資材の作成・配布、市民参加型シンポジウムの開催、テレビCMの放映などなど。
すごく沢山の活動があるんですね!!
さて、薬はいつごろから関わりがあるのだろう?
薬にかかわる歴史を調べてみました。主に日本人の・・・
1887年 長井 長義(ながい ながよし) 麻黄からエフェドリンの抽出に成功
1889年 北里 柴三郎(きたさと しばさぶろう) 破傷風菌の純粋培養法を確立
1894年 高峰 譲吉(たかみねじょうきち) 消化酵素「タカヂアスターゼ」の発明
1897年 志賀 潔(しが きよし)赤痢菌の発見、
1910年 秦 佐八郎 (はた さはちろう)サルバルサンの開発(エールリッヒと共同)(世界初の合成化学療法医薬品)
1928年 アレクサンダー・フレミング ペニシリン発見
なんと!!
当時、抗菌薬のペニシリンが発見される18年も前に
世界初の合成化学療法医薬品の開発は、パウエル・エールリッヒと秦の研究で誕生していたのです。
その秦がエールリッヒの元に派遣される前には、志賀潔がエールリッヒとサルバルサン合成のきっかけとなるトリパンロートという薬品の研究に携わっていました。
更に、秦と志賀をエールリッヒの元に派遣したのは北里大学の北里先生なのです。
北里先生は、森林太郎(森鴎外)とも接点があったり、野口英世が学んでいたりと歴史上の名を残している人物と関わりがあるんですねー
それにしても、
このペニシリンの開発がきっかけで、多くの感染症治療と開発が飛躍的に進歩しました。
しかしながら、ペニシリンをはじめとする抗菌薬を安易に使ってしまうことで、抗菌薬が効かない環境が出てきてしまいました。これを薬剤耐性といいます。
この状況を、ノーベル賞受賞時の講演で、フレミングはこう予言?していました
「やがてペニシリンがお店で誰でも買えるときが来るかもしれません。
そのとき、無知な人が安易に、過少な服用を行い、菌を殺すに至らない量の薬を微生物に暴露させることによって、菌を耐性化させる恐れが出てくるかもしれません」
続きは、11月第3週にWHOが定める「世界抗菌薬啓発週間」で。
あれ、薬の正しい使い方の話じゃなくなっている??