お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

今日のクリニカル・クエスチョン

症例
男性、50歳、ほかの疾患なし

【背景】
健康診断で血圧が高いことを指摘され、内科を受診。
内科で血圧測定の結果収縮期170mmHg以上あり

処方
ニフェジピンCR20㎎ 1錠
朝食後 4日分

【指導】
血圧低下による立ちくらみ、ふらつき生じる可能性あり→注意喚起
飲食物による相互作用あり→GFJの摂取避けてと指導

【考察、疑問など】
CQ1:なぜニフェジピンから開始したのか?
CQ2:なぜCCB(カルシウム拮抗薬)から開始したのか?
CQ3:アムロジピンじゃないとするのはどう考えるか?

①高血圧ガイドライン2014年第一選択薬
ARB/ACE-I、CCB、(少量)利尿薬

②日本でスタンダードに用いられているものはCCB
→利点:糖代謝、脂質代謝に影響を及ぼしにくい
→利点2:臓器保護作用あり

③CCBにおけるジヒドロピリジン系の課題は反射性頻脈
→長時間作用型のCCB緩徐に血圧を下げる作用で反射性頻脈軽減
→長時間
アムロジピンorニフェジピン(12~24時間作用型)が適す

④収縮期170mmHg以上と高い
→Ⅱ度高血圧にあてはまる

(ここから推測)

アムロジピン5㎎はCCBにおける標準的な立ち位置(比較に用いられることが多い)
アムロジピンには適する血圧じゃない?
アムロジピンより降圧力強くて、反射性頻脈が少ないニフェジピンを選択?
→投与初期なので20㎎を選択(40㎎の規格もあり)