お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

J-RHYTHM studyと生理学/薬理学作用からピルインザポケット療法を考察してみる。

こちらの記事はあくまで可能性を考えるためです。

実際の治療とは異なる部分があります。ご了承ください。

 

日本は高齢化になっています。

高齢化に伴って、心不全や心房細動が増加するとのデータがあります。

(日本循環器学会:循環器疾患診療実態調査2016年報告書より。)

 

心房細動には、

発作性心房細動と持続性心房細動、永続性心房細動という概念があります。

発作性心房細動;心房細動が7日続かない

持続性心房細動;7日を超える

永続性心房細動;それらの心房細動が除細動不能なもの

(Fuster V. et al 2006より)(心房細動ガイドライン2013年http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_inoue_h.pdf

 

心房細動の治療は、ここ数年のDOACの登場により、抗凝固療法が注目を浴びていますが、レートコントロールやリズムコントロールも外せない治療方法だと考えられます。

 

では、レートコントロールとリズムコントロールとは何でしょうか?

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とまとめてみました。

それでも私は少し分かりにくかったため、べつの方法でまとめてみました。

(生理学テキスト 大地陸男 https://www.bunkodo.co.jp/book/LI9HHQW96C.html

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上記の電気信号=レートコントロールと筋肉に~=リズムコントロールを当てはめてみると、特殊心筋側がレートコントロール、固有心筋側がリズムコントロール

となりそうな気がします。

そこに交感神経支配とか、電解質の動きを司る部分を当てはめてみると、こうなるのでしょうか?

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心房筋の方には、Caチャネルもあるので、Caチャネル遮断薬を当てはめてもいいのかも?

そうすると、学生時代に習ったVaughan-Williams分類よりも、Sicilian Gambit(シシリアンガンビット)分類の方が当てはめやすそうです。

 

 

さて、そこからJ-RHYTHM study

(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19060419)

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を見てみますと、

発作性心房細動にはリズムコントロールが、持続性心房細動にはレートコントロールが効果的かもしれません。

あくまで、考え方の一つですが、以下のように考えることも出来るのかもしれない。

ただ注意したいのは、持続性心房細動=βブロッカーやCCBだ!と決めつけない事。

治療戦略の1つとして、可能性として。

 

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すると、サンリズム®などを頓服で服用するピルインザポケット療法

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jse1981/27/Suppl3/27_Suppl3_75/_pdf

このようなものがありました。 

 

発作性は、7日未満

→時々生じる。原因;加齢など・・・

→発作性は時々だからこそ、自覚症状を感じやすい?

→その不整脈に、これらの薬=Naチャネル遮断作用のある薬を

発作性心房細動に使うと考えてみると、単発の発作性に使って治療をする方法として当てはめられるのかもしれません。

 

注意点としては、

発作が続くのであればそれは持続性心房細動に移行しつつあり、他の治療方法を検討する必要があるのかもしれませんので、医師の診療と相談が必要になってくる可能性があります。

 

 

 

 

 

 

オピオイドの適正使用 緩和領域におけるがん疼痛薬物治療 研修会報告

2019年4月20日 緩和医療の現場講座
オピオイドの適正使用
緩和領域におけるがん疼痛薬物治療

 

がん治療にはがん治療に係る医療従事者のコミュニケーション能力やチームワーク、医療システムについて求められていると20年前から言われていた。
JAMA. 2002 Feb 20;287(7):875-81.
PMID: 11851580
1.コミュニケーション能力
2.疼痛と症状のコントロール
3.チームワーク
4.医療システムの知識

 

なのに、オピオイドによる正しい知識を医療従事者でさえ勘違いしている部分もあります。
例えば、
がんと診断されたその日から、がん治療と緩和治療は並行して行うアプローチ方法が理想的であるが、
末期に使用しているとの印象を抱いている印象はまだまだある様子。
そこに対して薬剤師が正しく介入する余地はまだまだあるなと感じました。

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そして正しいオピオイドの使用を行うためには患者の全身状態の正しい評価が出来ることが求められてくる。

つまり「now」の「症状」をリアルタイムに評価(アセスメント)することである。

症状を評価する際に、化学療法を行っていれば
その治療に対して予測される副作用のことは先手を打って、対策を行うべきだろう。
「症状がでた→対応する」では遅い。

 

痛みの種類については、
体性痛や内臓痛、神経障害疼痛があるが、それぞれの生理学的特徴と薬理学的アプローチを繋げ、頭に叩き込んでこそアセスメントに繋げることが出来る。
その痛みに対して評価をする方法は、NRSやVRSなどある。

また、それぞれを用いて患者に日記をつけさせるなど、痛みを客観的に評価してもらう方法、いわゆる認知行動療法に近いもの取り入れることも東京女子医科大学では行われているようである。


各薬剤の特徴は、腎機能低下時や肝機能低下時、天井効果、呼吸抑制、せん妄などに目の前の患者の状態に合わせて柔軟に選択していく必要性を感じた。
まさにEBMの実践と同じようであった。

患者の全身状態をアセスメントするときに用いる項目として
①体温
②血圧
③呼吸(SpO2)
④脈拍
(⑤尿量)

呼吸抑制について、呼吸数に注目ではなくSpO2、患者の主観的評価に注目。
主観的な症状[呼吸困難の定義](the American Thoracic Society 1999)

 

私個人の課題として、
①痛みの種類の特徴が頭に入っていない
②その種類から、薬理学的アプローチが出来ていない
③患者に寄り添う、その前に身体的な疼痛をどうにかしようとしろ
④デルマトームが分かっていない
オピオイドの特徴が色付けられていない

低用量トラマドールとNSAIDS併用は急性腰痛が慢性腰痛になるのを防げますか?PMID:27559448

エビテン参加しました。
今回は、
低用量トラマドールとNSAIDS併用は急性腰痛が慢性腰痛になるのを防げますか?


こちらの論文です。
PMID:27559448
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=27559448

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慢性腰痛の診断が腰痛が2カ月以上続いている場合でした。
そこで、最初の1カ月でVAS5以下の人たちは、試験の登録に至らなかった部分がポイントでしょうか

また、NSAIDSの併用がありましたが、NSAIDSの種類は問わなかったようです。

 

そして、個人的に気になったポイントは
トラマドールのを漸増投与しているところです。

何故漸増療法で投与しているのか?
それは
Clin Ther. 2007 Jul;29(7):1381-9
PMID: 1782568

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トラマドール/アセトアミノフェンスタディですが、
漸増していくと吐き気や嘔吐などの有害事象の発生が少なかった。
これを参考にしているようです。

その影響なのか、今回の論文で発生した便秘など症状で中止したのは2名でした。
もちろん、制吐薬、便秘薬を併用しているトライアルだったのもあるかと思われます。

このような対応をしておけば、疼痛を和らげ、かつ副作用少なく治療に専念できるという可能性があると考えられそうです。

メトクロプラミドの長期使用は、錐体外路症状の懸念もありますし。

トラマドールの吐き気は初期の1週間以降は落ち着いてくることが多いようです。

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【トラムセット®IF 国内長期投与試験(JNS013-JPN-05試験)より】

3月の配信した抄読会まとめ。

2019年3/20 エビマヨ 22:00~

DPP4阻害薬の3-point MACE(心血管死、心筋梗塞脳卒中)について

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読んでいく中で、心不全による入院が多く出ているのが気になりました。

糖尿病の方が心不全になりやすいのか?

糖尿病の薬の影響で心不全になりやすいのか? 

はっきりは分かりませんでしたが、ピオグリダゾンでも心不全に対しての禁忌などもありますので、DPP4阻害薬も少し注意していけたらいいのかもしれません。

 

2019年3/27 エビテン 22:00~

テーマフリー:結腸直腸切除術後にチューインガムを噛むと腸の回復はどうなのか?

初めてのSR&メタ分析

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私個人的に、開腹手術を経験済みなので、チューインガムで腸の蠕動運動が亢進され食事開始が早くなるのであれば、試してみたかったなと思います。

今回は結腸直腸切除術でしたが、文献の中には、帝王切開術後や胃切除術後の腸機能回復にチューインガムを用いたものもあるようです。

 

コクランにも記載があるようなので、簡単かつ安価なので試してみてもいいかもしれませんね。 味もあるので、絶食中に味が楽しめるのはQOLが上がっていいんじゃないでしょうか? 

飲み込まなければ、特に害は考えられないですし……。

クラリスロマイシンとスタチン系 PMID:25534598

過去にこんな記事を書きました。

nitro89314.hatenablog.com

 

このときはクラリスロマイシンはOAPT阻害しないから、ロスバスタチンやプラバスタチン、フルバスタチンは併用大丈夫だね!!

と思っていたのですが、先日Twitterで併用についての話が流れてきたので、再度調べて見ました。

 

PMID:25534598

Risk of adverse events among older adults following co-prescription of clarithromycin and statins not metabolized by cytochrome P450 3A4. - PubMed - NCBI

 

CYP3A4 阻害阻害影響を受けないスタチン系とクラリスロマイシン(CAM)の併用による有害事象を検討した、後ろ向きコホート研究がありました。

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おお。これはちょっと注意しておいてもいいかもしれないですね。

僕の薬局で可能性としては、スタチン系を使用している患者に副鼻腔炎マクロライド系の開始が考えられます。 エリスロマイシンにしてもOAPT阻害ですよね。

代替案として、AMPC/ABPC 常用量5日間 あたりが妥当かもしれません。

 

てか、そもそも急性副鼻腔炎ガイドラインクラリスロマイシンが第一選択に乗ってなかった??

http://plaza.umin.ac.jp/~jrs/pdf/guideline_demo.pdf[急性副鼻腔炎ガイドライン]

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/115/8/115_800/_pdf[急性副鼻腔炎診療ガイドライン]

 

イベニティ皮下注の資料を読んでみたよ。CTCAE (有害事象共通用語基準)ってなんだろう?

イベニティ皮下注 (ロモソズマブ)

[適応]
骨折の危険性の高い骨粗鬆症

[効能又は効果に関連する使用上の注意]
1.
本剤の適用にあたっては、低骨密度、既存骨折、加齢、大腿骨頸部骨折の家族歴等の骨折の危険因子を有する患者を対象とすること。
2.
海外で実施されたアレンドロン酸ナトリウムを対照とした比較試験において、心血管系事象(虚血性心疾患又は脳血管障害)の発現割合がアレンドロン酸ナトリウム群に比較して本剤群で高い傾向が認められている。本剤の投与にあたっては、本剤のベネフィットとリスクを十分に理解した上で、適用患者を選択すること。

[用法及び用量]
通常、成人にはロモソズマブ(遺伝子組換え)として210mgを1ヵ月に1回、12ヵ月皮下投与する。

重度の腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)あるいは透析を受けている患者[低カルシウム血症が発現しやすい

投与前
(1)投与前30分程度、遮光した状態(外箱に入れた状態)で室温に戻してから投与すること。
(2)激しく振とうしないこと。
(3)内容物を目視により確認し、変色、にごり、浮遊物が認められる場合は使用しないこと。
2. 投与時
注射部位は上腕部、腹部又は大腿部とし、同一部位への反復投与は行わないこと。皮膚が敏感なところ、挫傷、発赤又は硬結している部位への注射は避けること。

投与初期に骨量の増加によって、骨形成に対する需要が大きくなり血中Ca濃度が減少する可能性がある
→重度の腎機能障害者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)又は末期腎不全患者

 

何故、腎機能患者さんには注意が必要なのか?
腎機能低下の患者さんは、1,25(OH)2 ビタミン D の産生能が低下しうること+ロモソズマブ投与による骨形成の需要増加による血中Ca濃度の低下リスクが高まることを踏まえて、特に腎機能低下患者については注意喚起が必要となったと思われます。

 

また、RMP(https://amn.astellas.jp/jp/di/list/evn/rmp/rmp.pdf) では
国内外の臨床試験データ(20070337 試験、20060326 試験及び 20101291 試験)での低カルシウム血症は、プラセボ群 0/3689 例、ロモソズマブ群 1/3695 例に認められ、アルブミン補正血清カルシウム値でグレード 1 以上の低下した患者の発現割合はロモソズマブ群 0.4%(14/3695 例)、プラセボ群 0.1%(5/3689 例)でグレード 3 又は 4 の血清カルシウム低下が認められた被験者はいなかった。

と記載がありました。

 

何故アルブミン補正血清カルシウム値を見るの?
「低アルブミン血症ではタンパク結合Caが減るため血清Ca値は見かけ上低くなるので補正が必要となる。」
補正Ca濃度(mg/dL)=血清Ca濃度+(4-(血清アルブミン値))

 

グレードってなに? どこの概念?
米国国立がん研究所(national cancer institute;NCI)が作成した「有害事象共通用語規準」を世界標準で用いているようです。
グレード1~5で、数字が大きくなるごとに重症度が上がります。主にがんで使われているようです。
今回のCa値で見るならば、

CTCAE (有害事象共通用語基準)
grade1 軽症:治療を要さない
補正血清カルシウム<LLN-8.0 mg/dL; <LLN-2.0 mmol/L; イオン化カルシウム<LLN-1.0 mmol/L

grade2 中等症:非侵襲的治療を要する
補正血清カルシウム
<8.0-7.0 mg/dL; <2.0-1.75 mmol/L ; イオン化カルシウム<1.0-0.9 mmol/L; 症状がある

grade3 重症:入院を要する
補正血清カルシウム
<7.0-6.0 mg/dL; <1.75-1.5 mmol/L; イオン化カルシウム<0.9-0.8 mmol/L; 入院を要する

grade4 生命を脅かす
補正血清カルシウム
<6.0 mg/dL; <1.5mmol/L; イオン化カルシウム<0.8mmol/L; 生命を脅かす

grade5 死亡


今回は、グレード3、4の被験者がいなかったというのは、入院を有する人と生命を脅かす人が出なかったということでしょうか。

 

腎機能障害患者における安全性に対しては、
臨床試験における重度腎機能障害患者及び末期腎不全患者への投与例数が少ないことから重要な不足情報とした。

とありました。


現時点で、重症腎機能低下患者に対するデータが少ないので、慎重に投与する必要がありますね。

適応が、骨折の危険性の高い骨粗鬆症患者さんのため、対象患者さんが高齢の患者さんの可能性はあります。
その患者さんが重症腎機能低下までなっているかは不明ですが、加齢とともに腎機能が低下していることは予測されます。

低Ca血症については十分に注意をして服薬支援時に、アセスメントをしていきたいですね。

【症状】

(軽度だと無症状が多い)
筋痙攣

(血清カルシウム7mg/dL未満[1.75mmol/L未満])
反射亢進
テタニー(口唇,舌,手指,および足の錯感覚,手足および/または顔面の痙攣,筋肉痛)
全身痙攣


【参考】

ptweb.jp

 PharmaTribuneさんのページより。

http://www.jcog.jp/doctor/tool/CTCAEv4J_20170912_v20_1.pdf

初回認証画面|アステラスメディカルネット

【イベニティ皮下注のRMP】

低カルシウム血症 - 10. 内分泌疾患と代謝性疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版 MSDマニュアル

臨床推論について学んできた。集合研修 inお茶の水

今日は御茶ノ水で臨床推論について学んできました。
 
臨床推論ってなにをするの?
患者さんの話す主訴や病歴(ここでの病歴は既往歴ではなく、経過のこと)を基に、考えられる疾患を考えて臨床決断(受診勧告orOTC販売対応orそのまま帰宅)をすること。
思考方法が薬学部で学んできたのは、疾患から症状を考えることが多かったのですが、推論をするときは逆のようです。

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臨床推論を学ぶことで得られること、出来ることは?
・患者さんから、情報を網羅的に収集することができる。
・問題とされる部分に焦点をあてられ、評価し、適切なマネジメント(アセスメント)ができる
→患者の負担軽減、医師へのバトンタッチ
・医師が行う治療に対するプロセスの一部を学ぶことで、治療の必然性、緊急性、判断を理解して、患者に服薬支援で伝えられる
→患者の不安感軽減
 
レッドフラグサイン:見逃してはいけない症状、疾患のサイン

効率的な病歴聴取方法
LQQTSFA
L:部位
Q:性状
Q:程度
T:時間経過
S:発症状況
F:寛解・増悪因子
A:随伴症状

・どんな痛みですか?
・どこが痛みますか?
・痛みは持続していますか?
・1回の痛みの持続時間はどのくらいですか?
・痛み始めてから、痛みがほぼゼロになる時間(瞬間)はありますか?
・痛みが出た時、何をしていましたか?
・歩くと痛みが響くことはありましたか?

ちなみに
OPQRST というものもある。私は普段こちらを使用している。
O:突然か?緩徐か?
P:増悪・寛解因子
Q:症状の質
R:場所、放散の有無、関連症状
S:強さ
T:時間経過、日内変動

 
 
腰痛について(臨床推論)
腰痛のレッドフラグサイン
①急速に進行する下肢のしびれの有無
②腰痛と同時に排尿、排便障害
③安静時に痛みあり→大動脈解離、膵炎、腎盂腎炎
④発熱
OTCで様子を見ても良いかもしれない症状》
下肢のしびれなし、安静時に痛みなし→筋骨格の痛みの可能性あり。

嘔吐、吐き気について(臨床推論)
嘔吐などの場合は、消化器疾患だけが鑑別の材料ではない。
レッドフラグサイン
①吐瀉物に血液や黒いものがまじっている
→上部消化管
②腹膜刺激症状を伴う
虫垂炎、消化管
→ブルンベルグ徴候、かかと落とし試験
③持続性の腹痛がある
→急性胆嚢炎、急性膵炎、腹膜炎、イレウス
④アシドーシス
⑤下痢を伴わない
⑥脱水を疑う
⑦3日以上続く、増悪傾向にある嘔吐

腹痛について(臨床推論)
レッドフラグサイン
①突然発症で、30分以上持続する
→血管が詰まる、破れるなどの可能性あり
②歩くと響く腹痛
→腹膜炎を疑う症状
③2時間以上絶え間なく続く腹痛
 
以下の項目以外は受診勧告!!
①持続時間が分単位
②痛みがほぼゼロになる瞬間がある→蠕動運動している
③排便による改善がある
④下痢以外の随伴症状がない
⑤バイタルサインが安定している
⑥全身状態が安定している
 
参考:2019年3月17日 集合研修 inお茶の水
ここからはじめる!薬剤師のための臨床推論 川口崇・岸田直樹 他