お薬のこと

お薬に関するメモやクリニカル・クエスチョンを中心に載せていきます。皆様の学習のヒントになれば幸いです。

循環器系の薬について

【MATCH試験】(クロピドグレル+アスピリンvsクロピドグレル単独)
Diener HC, Bogousslavsky J, Brass LM, Cimminiello C, Csiba L, Kaste M, Leys D, Matias-Guiu J, Rupprecht HJ; MATCH investigators: Aspirin and clopidogrel compared with clopidogrel alone after recent ischaemic stroke or transient ischaemic attack in high-risk patients (MATCH): randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 364: 331-337, 2004
PMID: 15276392
P: 過去3ヶ月以内に虚血性脳卒中or一過性虚血性発作を起こした人7599人、年齢:40~92 平均66歳 男性63%
E: クロピドグレル(75㎎)+アスピリン(75㎎)は
C: クロピドグレル(75㎎)と比べて
O: イベント発生リスクは下がるか
イベント発生率→有意差なし
出血イベント→2.6% vs 1.3%→併用群の方が高い

 

【WOEST試験】(クロピドグレル+アスピリン+?vsクロピドグレル+?)
Dewilde WJ, et al.; WOEST study investigators. Use of clopidogrel with or without aspirin in patients taking oral anticoagulant therapy and undergoing percutaneous coronary intervention: an open-label, randomised, controlled trial. Lancet 2013; 381: 1107-15.
PMID: 23415013
P:長期経口抗凝固療法を必要とする人、PCIの適応となる重度の冠動脈病変の人
E:ワルファリン+クロピドグレルは
C:ワルファリン+クロピドグレル+アスピリンと比べて
O :出血イベントは増加するのか
全出血リスク:3剤>2剤

血栓性イベント:3剤>2剤

本文有料でした 読めない(悲)

 

PCIってなんやねん?

まぁステントを入れるってことですよね

どんなステントを最近は入れてるっすか調べてみました。

①ゾタロリムス

②エベロリムス

バイオリムス

④タクロリムス

⑤ピメクロリムス

⑥ノボリムス

 

どうやら「~lims」系が主流のようです。 第二世代DESと呼ばれているらしい

※DES=drug eluting stent =薬剤溶出ステント

 

MACTH試験の方はチエノピリジン系単独に切り替えた時、レセプト的に医師への疑義照会が必要かなとは思います。

切り替えるタイミングが難しそうですよね。

 

血栓イベントも怖いが、出血イベントも怖いのがこの疾患だと思います。

これから寒い日が続くので、なんだかんだ言ってもトイレとお風呂場の温度差には気を付けないといけないですよね

最近のお風呂場にはエアコン?が付けられるから予め温められるので、そのリスクは減るかもしれないですね どっかの電気系メーカーさんと共同でデーター取ってくれないかなぁ~

 

セマグリチドの非劣性試験

セマグリチド論文抄読を先生方のツイキャスで聞きました。

劣性試験が分からなかったし、劣性マージンってなんやねん!と思ったのでまとめてみた。

 

・非劣性試験とは?

 被験薬が対照群に比べて"非劣性マージン"以上に劣ることはないことを示す試験

・非劣性マージンをΔとする

・-Δ側:被験薬が優れる

・Δ側:対照群(実薬)が優れる

・同等性=-ΔとΔの間に信頼区間が入っている

・非劣性=信頼区間がΔを飛び出していないか

 

これ論文↓(PMID:27633186)

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

この論文の相対リスク(RR)、オッズ比(OR)、NNTを計算してみた。

これで良いのか分からないが、こうやっていくのだろうか?

Primary composite outcome の場合

RR=6.6%/8.9% =0.74

RRR=1-0.74=0.26 →26%リスクを減少させる

OR=(1503×108)/(146×1540)=0.72

NNT=1/ARR=1/(8.9%ー6.6%) =1/0.023=43 →43人に1人有効

 

Δ=1.8より

-Δ~Δの間に信頼区間あるか→ある(95%CI:0.58-0,95)→プラセボと同等性

Δよりも小さいか→小さい(0.59-0.95<1.8)→非劣性である

スタチンって奥が深いんですか?

ツイッター等で流して読んでいるとスタチンの奥が深そうな発言を見られますね。

実際気になってスタチンの特集をした雑誌買って読んでいます。

なかなか進まないんですが(笑)

 

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa040583#t=article

 

この論文をチラッと覗いてみました。

最近は、雑誌に引用している論文の数字が本当にあっているのか?どうやって計算していくのか確認していくためにもちょこちょこ覗いています。

相対リスク=RR

相対リスク減少率=RRR

ARR

NNT

このキーワードも忘れないために電卓を弾きまっせ!!

 ~めも~

fire and forget = 心血管イベントの一次予防だろうが二次予防だろうが、とりあえずLDL-Cをがっつり下げちゃおう作戦

問題はどこまで下げるのか?

 

AHAの一次救命のBLS2015版出たんですね。

薬剤師になってからまだ一回も救命講習を受けていないので、とても焦っているところではあります。

そろそろ申し込みをして参加しなきゃなぁ~と思いながら出来ていないのが現実。

 

目標のためには、なんとか行動しなければ!!

 

来月には購入して勉強しよう そして講習会申し込みを行おう

 

 

BLSプロバイダーマニュアル  AHAガイドライン2015 準拠

BLSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2015 準拠

 

 ~めも~

「ヤバイ胸痛」

「のどの痛み」

クループ症候群→デカドロンエリキシル/リンデロンシロップ

咽頭側隙→開口障害

急性喉頭蓋炎→窒息

 

メトホルミン+SU剤 vs メトホルミン+DPP4阻害薬

メトホルミン+SU剤       2.0  19.6  24.6

メトホルミン+DPP4     0.8   7.6   14.9

                               重度低血糖 CVD 粗死亡率

 

リスク増大は メトホルミン+SU剤   >   メトホルミン+DPP4阻害薬

死亡率の有意差あり。

 

www.ncbi.nlm.nih.gov

PMID:27329021

 

 

今読んでいるもの

薬剤師のための臨床推論  を読んでいます。

まだ途中ですが読んでいる感想としては、ただそのまま実行するとミニドクターになりかねないということ。

薬剤師としての目線と立場を忘れないことが学ぶ目的を見失わないコツなのかもしれないですね。

処方せん鑑査を行うときに使用して、服薬指導時に的を絞ってお話をする。

普段何気ない仕事の動線の一部ですが、意識して行うのとそうでないのは変わってくるかも?

 

薬剤師のための臨床推論

薬剤師のための臨床推論

 

 

~めも~

[ヤバイ頭痛]

[ヤバイ腹痛]

OPQRSTを用いた評価

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小児急性中耳炎

糖尿病性ケトアシドーシス

AIUEOTIPSを用いた評価

橈骨動脈と頸動脈の血圧評価

起立性低血圧の順番から診える仕組み